食卓でわかる認知症の症状

皆様こんにちは。
このたび、とあるウェブセミナーにて香川大学精神科の中村教授の講演会を受講したのですが、
その中で「食卓でわかる認知症の症状」といったような内容があり、皆様には興味深いかと思いましたので、紹介したいと思います。

・・・とその前に、

国試合格した皆様なら知っているであろう問題をやってみましょう

「認知症の周辺症状には主にどんなものがあったか挙げよ。」

・・・

「ぎくっ」

・・・という声が合唱で聞こえた気がしますが気のせいでしょうか。



復習してみましょう。

認知症の「中核症状」は文字通り"中心となる症状"であり、認知機能障害、具体的には記憶障害や見当識障害が挙げられます。ごはんを食べたことを忘れる、同じことを何度も尋ねる、などですね。

それに対して「周辺症状」は患者さんによって出方が異なるさまざまな症状のことで、幻覚、抑うつ、妄想、不安、興奮などが含まれます。
よく聞く「お嫁さんが財布を盗んだ」(物盗られ妄想)と言ったたぐいです。
皆様なら、異食症のことも学んだかと思います。テーブルの上のティッシュを食べてしまう、などといったものですね(認知症がかなり進んでからの症状ですが、窒息の危険もあり、危ないので気をつけて下さい)。
参考までに「健康長寿ネット」のリンクを貼っておきますね。
http://www.tyojyu.or.jp/hp/menu000000100/hpg000000024.htm

さて、では今回の本題、
講演で紹介されていた「食卓でわかる認知症の症状」について。

ご家庭での日常生活のなかで、とくに食卓やキッチンで、ご家族の認知症の症状に気づくことができる、というものでした。

1つめは「空間的失認」。
空間や間隔に対する感覚が障害されて、例えばロールケーキや野菜などを、均等に切れなくなるというものです。
これまではきれいに切れていた羊羹などが不揃いにしか切れなくなったら、それは精神症状から来ているのかもしれません。

もう1つは「実行機能障害」。
「献立を立て、準備し、その通りに作る」という「実行機能」が障害されるため、作っている途中からメニューが変わる(おでんの具でカレーを作り始めるとか)、毎日同じようなメニューになる、などの現象がみられるそうです。

<※注:まだ認知症ではないと思うのですが、毎日同じようなメニューしか作れないのは私です>

そこで「なるほど」と思ったのが、冷蔵庫の管理。

冷蔵庫は、「いつ」「何を」「どれだけ」「何のために」買ったか、を把握していないと管理できない。
すなわち「冷蔵庫は、総合的な認知機能を反映する」ということです。

従って、日頃家事をしている患者さんであれば、冷蔵庫を見れば大体の認知機能がわかる、というわけです。

これはなかなか重要な指摘だと思いました。

ちなみに、認知症患者さんやうつの患者さんでは食事や水分摂取が少なくなってしまうので、脱水や低栄養になっていないか注意することも大変重要です。

以上、香川大学精神科の中村教授の講演の一部からご紹介しました。

最近精神科づいてますね(^-^;;

この記事へのコメント

  • M☆

    冷蔵コーナー以外にも冷凍庫から「霜のついたマンモス…みたいな鯵の干物」が発見されている私には、この情報はドキッとします。部屋が片付かないのも空間認知能力が弱いと思っていましたが…。いつの日か「ちくわカレー」も作りそうです。(M☆)
    2016年06月12日 17:08

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